マーケティングの自動化が声高に叫ばれる時代になり、マーケティングオートメーション(MA)ツールの導入を検討している企業も増えてきています。実際にMAツールを導入して成果が出た、売上がアップしたという声もあれば、反対にMAツールを上手く使いこなすことができなかった、費用対効果が悪かったという声も非常に多く耳にします。そこで本記事では、MAツールの導入に失敗してしまう原因に焦点を当てて解説を行っていきます。導入失敗を防ぐためのポイントも取り上げていきますので、是非参考にしてください。
MAについてはこちら👉マーケティングオートメーション(MA)とは?

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、施策を行うためのデータの連携から抽出までをノーコードで実現し、メール/LINE/SMSなど、複数のチャネルを組み合わせた顧客アプローチが可能なMAツールとなっています。

1.MAツールの導入に失敗する原因10選!

それでは早速、MAツールの導入に失敗する原因についてご紹介していきます。すでにMAツールを導入しているという方も、これからMAツールの導入を検討しているという方も含めて、その内実を理解することがポイントです。

MAツールの導入が成功しているという場合でも、反面教師として頭に入れておくことに価値があります。売上アップや業績アップを目指す上で、導入失敗の原因を理解しておくことが大切です。

1-1 マーケティング自動化の準備不足

まず、MAツールの導入に失敗する原因として挙げられるのがマーケティング自動化の準備不足です。単純にMAツールを導入したからと言って、何かが劇的に改善されたり、自動的に良くなったりすることはないと認識しておく必要があります。はっきりとした目的意識や課題解決に向けた道筋を作った上で、人の手によってMAツールを使いこなして初めて成果が上がっていくのです。

何のためにMAツールを導入するのか、現時点の課題に対してMAツールを導入することが正しいのか、なぜそのMAツールを選択するのか、といった部分まで踏み込んで協議を重ねていくことで理想の方向へ進むことができます。

総じて、マーケティング自動化の準備や話し合いが不足していると、MAツールを導入しっ放しという状態になりかねません。最低限、”MAツールを活用して具体的に何がしたいのか”という方向性を導き出すことが求められます。

1-2 MAツールの機能が複雑

続いての失敗原因として、MAツールの機能が複雑すぎることが挙げられます。導入の意図や目的ははっきりしていても、MAツール自体の機能や運用が複雑すぎて使いこなすことができないという事態もよくある失敗パターンです。MAツールを導入するからには、作業時間の短縮や見込み顧客の抽出、メール配信なども含めて自動化や時間短縮を求めることが自然な流れです。

しかし、機能が複雑すぎて、結局はメール配信しか利用していない、操作が難しくてMAツール導入以前よりも作業時間がかかっているなど、MAツールの導入が逆効果になることもあります。そうなると、せっかくMAツールを導入しても価値が薄れてしまいます。

1-3 人的リソースの不足

人的リソースの不足も、MAツールの導入に失敗する原因として挙げることができます。MAツールを活用してマーケティングオートメーションを実現していくためには、準備段階から運用、効果測定にいたるまで、十分な人的リソースを確保しないとなかなか上手く物事が進みません。

見込み顧客との円滑なコミュニケーションを継続していくためには、充実した内容のコンテンツが必要です。最適なWebサイトの設計やスコアリング設定、メール配信設定や全体的な戦略立案、効果測定も含めて、人が行わなければならない部分が多分にあります。

MAツールは、導入すれば勝手に準備、運用してくれるといったものではありません。十分な人的リソースを確保することができないと、結局成果を上げられないまま終わってしまうことがあります。

1-4 マーケティングの知識不足

そもそもマーケティングの知識が不足していると、MAツールを導入しても失敗に終わる可能性が高くなります。リードやナーチャリング、スコアリングやマーケティングオートメションなど、基本的な用語の知識や理解が不足していると、出だしから躓くことになります。

獲得したリードを育成するためには、リード属性や行動の傾向を分析しつつ、リードにマッチした形でのマーケティング施策を講じる必要があります。そういった全体的な流れや施策について理解している人がいないと、MAツールを導入しても結果を出すことが難しくなります。

1-5 リード数の不足

アプローチすることが可能なリードの数が足りないケースでも、MAツールの導入が失敗に終わる可能性があります。メール配信をしたいからMAツールを導入するという企業も多いですが、そもそも獲得しているリードの数が100件や200件程度では、MAツールを導入してもそれほど効果がありません。

メールの開封率やリンクのクリック率などをイメージすることが大切ですが、本当の意味で見込み顧客になってくれるのはリードのうちの数%程度の割合しかありません。少なくとも1,000件以上のリード、できれば1万件以上のリードを獲得できる見込みになった状態でMAツールの導入を検討することが有効です。

1-6 Webサイトやコンテンツ制作が不十分

MAツールの導入に失敗する原因として、Webサイト制作が不十分だという点も挙げることができます。マーケティングオートメーションを実践していく上では、自社サイト上のコンテンツが充実していることが前提条件となります。

ダウンロードしてもらえる資料を用意することや、顧客に役立つブログやコラムを発信する、セミナー開催の告知を出す、商品やサービスを利用してもらうための紹介ページを作る、導入事例やインタビューページを作成するなど、見込み顧客が商品やサービスを利用したくなるようなWebサイトやコンテンツがなければ、MAツール導入の効果は高まりません。

まずは、十分な量と質のコンテンツがあるかどうかを確認することが求められます。

1-7 メール配信後のアクションが不明確

MAツールを導入してメール配信をするまでは順調に進んでいても、その後のアクションが不明確という失敗パターンも挙げられます。

頻繁にメール配信をしてホットリードを見つけることができたとしても、その後の資料請求やセミナー予約、商品やサービスの利用といった最終的なゴールを提示することができなければメール配信をする意味自体がなくなってしまいます。

メール配信すること自体が目的になっていると、組織としての目標達成やコンバージョンには繋がりにくくなります。

1-8 スコアリングの機能不全

続いては、スコアリングの機能不全です。例えば、メールクリックを1点に設定していて、資料ダウンロードを3点に設定、セミナー参加に5点を設定していたと仮定します。ここでは、わかりやすく10点以上をホットリードと定義すると、メールクリックを2回、資料ダウンロードを1回、セミナー参加を1回してくれた顧客のスコアは10点となり、ホットリードの定義に当てはまります。

しかし、メールを10回クリックした人もスコアは10点となり、ホットリードの扱いとなります。実質的に熱が高まっているのは前者の顧客であっても、後者も同じホットリードとして認識されることになってしまいます。

この辺りはスコアのつけ方を調整することで回避することもできますが、MAツールへの慣れがない場合は苦労することも非常に多いです。どの顧客が真のホットリードなのか見分けることができず、無駄な労力を要することが失敗につながることもあるのが実際のところです。

1-9 短期間での成果の期待

MAツール導入の失敗原因として、短期間での成果を期待していることも挙げられます。MAツールは導入してすぐに結果が出るというよりは、導入前の準備から運用、効果測定など、PDCAサイクルを上手く回しながら少しずつ成果を上げていくという考え方の方が相応しいものです。

十分な準備やリソースをかけることなく、短期間で手に入れたい目標が多すぎると、期待外れになる可能性が高まります。MAツールの導入は決して安いものではないので、十分な期間と人的リソースを確保することが大切です。

1-10 MAツールへの過度な期待

MAツールに期待しすぎている場合も、導入が失敗に終わるリスクが高まります。確かにMAツールを導入することで、マーケティング施策自動化の実現やナーチャリング、コンバージョンに向けた施策を自動化できる部分もあります。

しかし、最終的には人の手が必要であり、全てMAツールだけで完結できるわけではありません。MAツールを導入しただけで成功を掴み取ったというような感覚を持っている場合は注意が必要です。正しく扱うスキルや知識があることによって、MAツール導入の効果が出てきます。

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2.MAツール導入を失敗しないためのポイント

ここからは、MAツール導入を失敗しないためのポイントについても確認していきます。ここまでお伝えしてきたように、さまざまな理由や原因によって、せっかくMAツールを導入しても失敗に終わってしまうリスクがあります。

そのリスクを最小限に抑えるためにも、MAツールの導入前に意識しておきたいことがあります。そのポイントを認識した上で、MAツール導入を進めていきましょう。

2-1 やりたいことの再整理

まずは、やりたいことを再整理することが挙げられます。なぜ、MAツールを導入するのか、MAツールを導入することによってどういった効果を得ることができるのか、どの機能を使ってどういったマーケティングを行っていきたいのかを整理することが重要です。

整理していく中で、MAツール以外の方法でやれることがあるとわかる可能性もあります。その際は、無理にMAツールを導入するのではなく、他の方法でトライしてみることも有効です。

いずれにしても、なぜMAツールを導入するのか、具体的な数値目標や達成に向けた道筋をイメージすることが大切です。

2-2 運用体制の構築

MAツール導入のポイントという意味では、運用体制の構築も意識しておきたい部分です。特に人的リソースの部分はMAツールを導入する前にはっきりさせておく必要があります。

マーケティングオートメーションの運用は、片手間でできるほど甘いものではありません。少なくとも1人は専任担当者を置き、準備や運用を進めていくことが大切です。また、マーケティングに関する知識やスキル、MAツールの操作に慣れている方の存在も重要です。

人員選定の段階から勝負は始まっていることを意識して、MAツールの導入を検討することがポイントです。

2-3 PDCAサイクルを回し続ける

MAツールの導入に当たっては、PDCAサイクルを回し続ける意識を持っておくことも大切です。MAツールを導入したからと言って終わりではありませんし、目標を達成することができたら、次の目標に向かって歩みを続けることが重要です。

なかなか最初から上手くいかないこともあります。それでも辛抱強くPDCAサイクルを回し続けることによって、大きな成果につながることがあります。

現状分析や施策の企画、コンテンツの制作や配信、施策実施後の結果分析や評価など、総合的な視点を持ってMAツールと向き合っていくことが重要です。そうすることで、徐々に結果が出やすくなっていきます。

2-4 使いこなせるMAツールの選定

MAツールを導入する際のポイントとしては、使いこなせるMAツールの選定というのも意識しておきたい部分です。MAツールの中にも操作性に優れているものや機能性に優れているもの、インターフェースが優れているものなど、さまざまなタイプのツールがあります。

そういった意味では、b→dashは最初に押さえておくべきMAツールと言うことができます。操作性や機能性、インターフェースのどれを取っても一流であり、サポート体制も万全に整っています。

メール配信やデータ統合はもちろん、BIツールとしての活用やLINE連携、広告連携やSMS配信など、多岐にわたる機能を利用することができます。自分たちのやりたいことや施策に合わせて活用できるのもb→dashの優れている部分です。さまざまな選択肢がある中の1つとして、頭に入れておきたいMAツールです。

3.まとめ

MAツール導入に失敗する原因10選!と題して、導入失敗の原因や失敗を防ぐためのポイントについてご紹介してきました。最終的にMAツールの導入を判断するのは人であり、MAツールを活用するのも人です。

そのことを意識した上で、いかにMAツールを使いこなしていくかに焦点を当てることが重要です。MAツールを上手く使いこなすことができれば、マーケティングにおける強い味方になってくれることは間違いありません。その点を意識した上で導入の検討を進めていきましょう。

また、実際にMA施策の実施によりメール開封率/クリック率200%アップを実現した事例について、下記資料にて詳しくご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

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弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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