まとまった休みが取れたときは旅行に行ったり、ショッピングしたりと色々と楽しむことが満載だと思います。
そのショッピングだったり、旅行だったりとすべてターゲットがあり、売り方があります。そして全ての「売れている商品」は完全に顧客志向な売り方、所謂「顧客立脚のマーケティング」を実施している企業です。

今回はこの「顧客立脚のマーケティング」を実施するうえで、今までのやり方と最も違うのはいったい何なのか?についてご紹介します。

【関連】顧客目線で考える
【実際どうすればいい?】カスタマーエクスペリエンスを最大化させる「真の顧客目線」

目次
〇今までの「企業都合」マーケティング
〇「企業都合」と「顧客立脚」の違いとは?
〇顧客の行動を理解すること

今までの「企業都合」マーケティング

企業都合のマーケティングを説明する前に、まずは顧客の動きから説明していきます。
読者の皆様も大体そうだと思いますが、フェイスブックやヤフーニュースなど、勝手にプッシュ通知で情報がいつの間にか手に入っていると思います。何か商品を買う時も、事前にPCやスマホで簡単に調べることができると思います。

つまり、今の時代はいつでもどこでも勝手に何でも情報を引き出せるということです。
一昔前では企業側から発信する情報(広告などで)を消費者が受け取る、消費者が情報弱者のような時代でした。

しかし今の消費者はネットで比較もできる、口コミサイトで今まで使った人の意見も参考にできる、購入する前に商品の情報をいつでも引き出せる消費者が情報強者の時代となっています。

そんな中、企業側はターゲットを決める際に自社の商品やサービスをもとにターゲットを決めています。

例えばBtoBの場合、年商規模、従業員数、業種、職種、役職などで、BtoCの場合は年齢、性別、職業、居住地などでターゲットごとにセグメントを切っていると思います。

それらのセグメントしたターゲットごとに最適なチャネル、最適な情報を顧客に宣伝していると思います。

しかし、上記のようなセグメント、チャネルで果たしていいのでしょうか?
いつでもなんでも情報を手に入れられる消費者にとって、そのセグメントで切られた部分にしか手に入らないような一部分だけの情報では、購買までたどり着く前に違う商品を購買してしまう恐れがあります。

先に様々なチャネルでその商品やサービスについて調べることができる消費者にとって企業側から一方的に発信される一部分だけの情報ははっきり言ってなんの役にも立たない時があります。
つまり、今のままのセグメント、ターゲティングでは不十分なのです。

それではこれらのセグメントにプラスして何を追加していけばいいのか?今までのセグメントを仮にターゲットの「属性」だとします。顧客の視点から考えれば、ここに時間軸がある「行動」というセグメントを追加します。この「行動」というセグメントこそ、顧客の行動に寄り添ってマーケティングをするうえで重要な属性であると言えます。

次はこの「行動」という軸を追加したことで今までのマーケティングと何がどのように違ってくるのかをご説明します。

また、実際にMA施策の実施によりメール開封率/クリック率200%アップを実現した事例について、下記資料にて詳しくご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

「企業都合」と「顧客立脚」の違いとは?

「行動」という軸をプラスしたことでどのように見方が違ってくるのか。
それを今までの「企業都合」のマーケティングと比較しながらご説明します。

例えば旅行代理店が商品を売る場合、それぞれの行き先でセグメントされたメインターゲットがあると思います。例えば2~3月のグアムやバリ島、ハワイが行先であればメインターゲットは学生の卒業旅行などがあると思います。

この旅行パックを売るためのターゲットセグメントは「学生」であり、学年は4年生の「卒業旅行」というシーンになると思います。この商品を買ってもらうために、販促を11月からスタートさせます。自社のWEBサイトや店頭チラシなどで商品の販促をして、学生がサービスを認知し、
購入時期が終わるまで販促します。大枠ですが、これが今までの販促だとします。

このマーケティングに「行動」を追加し、顧客立脚に変容させるにはどうすればいいのか?

まずは学生の普段の生活から考える必要があります。授業の合間にSNSを見ているのか、どのようなサイトを見ているのか、休日はどこに行くのかなどです。

まずは、「卒業旅行ならば南国!」というイメージを持たせることから始めていきます。学生がSNSなどをスマートフォンで見ているのであればそこで南国旅行の楽しみ方などのコンテンツを流し、興味喚起し、「いいね!」や「フォロー」まで促すことです。

SNSで情報を流すのは普段から何気なく眺めている、そして旅行のことを考え始めるであろう時期だからです。普段何気なく眺めているところに上記のようなコンテンツを差し込むことで、
意識の変容を狙います。

興味喚起を促した学生に対して、次は具体的な内容の旅行プランを「提案」します。上記のコンテンツをフォローした学生に対してのみ、南国のリゾート地の旅行プランをSNS上の広告などで宣伝します。広告を出すタイミングも放課後の時間帯など、学生がスマートフォンに目を落とすであろう時間帯を狙っていきます。

この時に「詳しい内容はこちら!」などでサイトへ誘導し、「定期的に詳しい情報を送信する」ため、会員登録まで促します。ここで詳しい個人情報を入手します。ここで得た個人情報をもとにして詳しい旅行パックの内容を載せたメールなどを送信します。プランは旅行の早割プランなどで、段階的に申込みさせるようなメールや広告などを打ち出していきます。この段階で早割期限まで申し込みがない場合は期限以内に店舗に来店させるような内容の広告やメールを打ち出していきます。

来店させる店舗はターゲットのよく行動するような範囲内にある店舗(例えば、居住区の近く、学校の近くなど)の案内を出していきます。このときターゲットはすでに、様々な情報(南国での遊び方や、旅行パックの詳細、値段)などを知っている状態です。

そして店舗へ案内することで、対人でさらに詳しい情報を伝えることができます。最後にその顧客へのおすすめパックを紹介して購入をしてもらいます。

このように、顧客の「属性」と「行動」に合わせて適切なチャネルから適切な情報を発信することで購買まで促していきます。

誤ったタイミングでは情報は顧客に届かない、もしくは悪いイメージを与えかねません。なので、顧客に寄り添うようなマーケティングが必要なのです。

顧客の行動を理解すること

上記のようなマーケティングを行うには顧客のペルソナ設定や、カスタマージャーニーを設定する必要もあります。

詳しい設定の仕方はこちら

・カスタマージャーニーについて
・ペルソナについて

今一度自社の顧客を見直し、どのような「行動」を自社のマーケティングがとればいいのか、考えてみてください。

ポイントは顧客の動きに合わせて、適切な情報を適切なタイミングで発信することです。

【参考】プロダクトアウト/マーケットイン
【顧客の考えが全てなのか?】プロダクトアウト or マーケットイン

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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